本校には第1牧場(ホルスタイン種80頭)、第2牧場(ジャージー種140頭)の2つの付属牧場があり、それらは学生の実習農場であり、実践教育の場として提供されています。
本校附属第2牧場が、平成29年1月に教育機関として全国で初めて農場HACCPの認証を受けました。
またこの度平成30年6月4日には本校附属第1牧場も農場HACCP認証取得を実現いたしました。
2つの実習農場からの生産物による収益は本校運営費の大部分を占めています。実習農場では、学生が当番制で酪農実習をしていて、週ごとに担当の学生が変わります。また指導職員にも人事異動があり、年ごとに牧場内にいる職員の顔ぶれが違っています。
牛の飼養管理業務担当者の入れ替わりが多いという特殊な事情の中で、円滑な牧場経営とゆとりある学校運営のためには、生乳販売による収入の安定と入学者数の増加が必要となってきました。本校のように六次化していない酪農経営の場合、農場HACCP導入は経営改善システムの要素が高い効果を発揮しています。
また酪農教育という側面からみると、学生にとっては無駄がなく生産性の高い牧場でその経営方法を学ぶ機会に恵まれているということは非常に幸せなことです。指導職員の立場からしても一般衛生管理プログラムの内容を習熟することで、職員間の指導内容の差異を無くすことが可能になります。
場内での作業内容を精査し、作業手順を明確にすることや危害要因分析により重要管理点を確認でき、実習牧場において理解レベルに応じた作業分担が可能になり、手順を誤った場合の対応手順が周知されていれば、作業に慣れない学生が従事しても生産物の安全性・品質の低下を避けられる可能性は上がります。
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